遅ればせながらツアーレポ
2010年 12月 02日
11/13 新潟・長岡市
昨年、衝撃の光景を味わった(笑)お寺でのライヴ。
会場(宝国寺・本堂)の中にはなんとグランドピアノが増えていて、またびっくり。
仏壇とピアノが並ぶ本堂は更にいい雰囲気、さすが音楽好きの若夫婦である。
ファンの方のほかに檀家の方も多数聞きにきてくれた。
サトルの歌を知らない人たちも徐々にペースに巻き込まれ、最初緊張気味だった空気も最後には和みの笑顔に変わっていた。
仏壇に背(尻)を向けての演奏なのでちょっと気が引けるのだが、
住職から「始まる前に仏壇に手を合わせてもらえばいいから」と今年も言われた。
しかし、何故か合掌せずに歌い出したのだがライブ途中で思い出したみたいで、
念入りに手を合わせるサトルが微笑ましかった。
打ち上げは会場近くのビートルズがBGMの洒落た居酒屋。
どの料理も桁違いに量が多く驚いたが、主催の方々と和気あいあいと飲めた。
11/20 岩手・室根町
東北自動車道一関インターから東へ約40分。
山と田んぼに囲まれた公民館を立派にしたような小規模のホール。
昨年同様「こんな山奥に人が集まるのだろうか?」と失礼ながら不安になる。
主催者は地元のJA関係の方中心に10人くらいいて、
地元を盛り上げようと様々な活動を行っているらしい。
村興し的な感じなのだろうが、それを音楽でやろう!
というのが何とも頼もしいし、応援したくなる。
会場に着くとサトルの等身大看板
(もちろん手作り)が出迎えてくれた。
ライヴには、主催者の方々が一生懸命チケットを売ってくれたのだろう、
たくさんの人たちが集まってくれた。
ライヴ後は「去年も来て、今年も楽しみにして来た。また来年も来て下さい!」というお客さんが何人もいて、なんだか心が温まる。
外に出ると、いつの間にやら30個あまりの洋風灯籠みたいなものが並べられてあり幻想的。
こういうアイディア、イベントとして集まった人たちを喜ばせたいというグッドなサービスだ。
打ち上げは焼肉バーベキューで旨い日本酒をいただき、流れでカラオケスナックへ(笑)
余談だが、昨年から始まったちょっとしたドラマがある。
昨年行った際に、僕がPA機材をセッティングしていくところを見つめている女子高生がいた。
「どうしたの?」と訊くと「春に卒業したら仙台の専門学校に行って、音響の勉強がしたい」と言う。
僕は半信半疑で「じゃ、春になって仙台に来たら連絡よこしな」と答えた。
そうして今年の春に、本当に連絡が来た。
興味はあってもPAの仕事は素人には難解だし、習うより慣れろ!だ。
近々の仕事でライヴハウスに行くから、現場がどういうものか見に来いと連れて行った。
もちろんほとんど使い物にならず、荷物運びだけだったのだが。
しかし、それがきっかけでそのライヴハウスでバイトするようになり、たまには僕の仕事を手伝い、今回はなんと僕のアシスタントとして故郷に錦を飾ったのである。
半年前は右も左も分からなかった若者が、言葉で支持しただけで配線やら何やらやっていく。
地元の両親や先輩たちも、嬉しそうにそんな彼女の仕事姿を見ていた。
なんだか、こういうのって素敵じゃない?
11/23 宮城・白石市
早いものでミニツアー最終日。
会場となるカフェ・ミルトンは、今やホームグラウンドと言っても過言じゃないだろう。
サトルはマスター&ママに気に入られてるし、僕は僕でいつも別の仕事や遊びでお世話になっている。
こちらは3年連続、
仙台の方が中心となり主催してくれた。
可愛い手作りの飾り物や、
ツアーファイナルを祝う大きな花で
僕らを迎えてくれた。
ライヴはファイナルというのと、ミルトンに宿る音楽の神様が交錯した奇跡的な夜になった。
ここに集まるお客さんは熱い人が多いのか、ほんと歌声と拍手の大きさがハンパ無い。
サトルが「ここは俺に歌わせろ!」と制止するくらいだ(笑)。
アーティストが客を夢中にさせ、それに対する歓声がアーティストを更に盛り上げる良い循環。
純粋なコール&レスポンスは音楽にとても重要だ!と再認識させてもらった。
打ち上げは、そのままミルトンで。
熱くてお茶目なマスターとママも乱入し、楽しいファイナルの夜になった。
前半のレポにも書いたが、今回はサトルと別移動だったし本数も少なかったので、ツアー感は確かにあまり無かった。
それでも地元主催者の方達の熱い想いと温かい交流、そしてサトルと培ってきたコンビネーションで、番外編とは言えとても濃密な時間を共有できたし、生歌を増やしたライヴもすごく良かったと思う。
ここに書き切れないドラマや思い出も増えたし、改めて気付いたことも多くあった。
やはりツアー(音楽の旅)は、かけがえの無い経験なのである。
次のツアーはまた来年!