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佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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2010回想

僕の2010年はどんな1年だったかなぁ〜と考えてみる。
今年はじめに立てた目標は、プライベートなことはあまり実現できなかったが、仕事に関して言えばだいぶ達成できたような気がする。

まだまだ自分のスキルアップを計りたいという欲求は、もちろん自分自身の努力もあるのだろうが、何といっても素晴らしいプロフェッショナルな人たちと一緒に仕事ができたことで鍛えられ、グンと向上したように思う。

でも同時に、技術やセンスを極めるってことは果てしない荒野を彷徨うのにも似て、どこへ向かいどこまで行けばいいの?という厳しい現実にもぶち当たった。
1段階は突破できたかもしれないが、見えないゴールまではほど遠く、来年もさらなる自分磨きを続けなければいけないなぁ〜と感じている。

それでも今年の仕事の充実ぶりは本当に運が良かったと思うし、一緒に仕事をさせてもらった方々への感謝は計り知れない。
そしてそれに伴い知り合った方たちとの出会いも、かけがえのないものになりそうだ。

もちろんメンタルな問題で悶々としたり、初めて商売道具である耳の調子を悪くして不安のあまり眠れぬ日々を過ごしたりしたが、まぁトータルで見れば出来過ぎで、こんなに恵まれることなど稀だし、実は死ぬ前の最後のご褒美?なんて少しナーバスになっていたりするのである(笑)。

だからという訳ではないが、僕にとって大きな意味を持った2010年の仕事を駆け足で振り返ってみたい。


今年は1月からインストアライヴなどちょこちょこあったが、大きめのライヴPA仕事初めは2月の浅森坂(渋谷BOXX)だった。

僕はこのユニット(もちろん3人それぞれも)が音楽的にも仕事的にも大好きで、主旋律とハモリが目まぐるしく交錯するというPA泣かせのハーモニーをいかに気持ちよく出すかという命題をクリアしたときの快感は、その分気が抜けないという緊張感も含めて他ではなかなか味わえない。

そして3月、SMILE 15周年のAcoustic SMILE全国ツアー。
笑って泣いて感動した3人での車の旅は、以前blogにもさんざん書いたが本当に大切な宝物になった。
全てを回れなかったのは残念だが、僕の新たな出発点になったと言ってもいいくらいの出来事だ。

そして3月末にはThe Collectorsと久しぶりの仕事。
これも僕にとってはとても大きな意味を持つものとなった。

語弊があるかもしれないが、仕事うんぬんという以前に、なんか昔からの仲間が互いに頑張ってる姿を見て勇気づけられるみたいな。
歳はくったが俺たち何も変わっちゃいないしまだまだやれる!というモチベーションにもなった。

もちろんそれはお互いに体を張って第一線で頑張ってきたからこそのことだし、むしろ昔より今のほうがイイ!と思える大人って、なんか素敵じゃない?

4月には仙台から羽ばたいたカラーボトルの超満員インストアライヴを何本か担当し、紅白歌手・水森かおりのワイドショーでも取り上げられた新曲リリース船上ミニライヴ。

5月にはArabaki Rock Fes.での坂本サトルBand。
HEATWAVE、Theピーズとの再会も楽しめた。

その間に平行して仙台のインディーズ、The黄昏カラアズ、幹mikiの2つのレコーディング。
これまでもレコーディングは数多くやってきたが、いわゆるサウンドプロデュースも含めた密接な関わり合いは久しぶりだけに燃えた。

6月にはアナログモンキーズ(下北沢440)に篠原美也子(仙台カフェモーツアルト)。

7月は坂本サトルBand、ベッキー、AAAなど出演のTBC夏まつり(仙台市民広場)。

宮城県白石市でのホワイトキューブ音楽祭は、企画の段階からいろいろと関わらせてもらい、大変ではあったがとても大きな成果が残せたと思う。
何より出演者(神野美伽、アントニオ古賀、山口洋、リクオ、坂本サトル)が素晴らしかったし、クラシック向けのホールでのポップスの音作りの難しさなど、ここでも多くのことを学んだ。

8月は七夕のイベントや何故か北乃きいちゃんのインストアライヴの依頼がきたり、七ヶ浜国際村で行われたイベントで三宅伸治氏と久しぶりに会えたりしたのも変化があり刺激になった。

9月には坂本サトルwith His Bandの全国ツアー。
今回は最高のメンバー(石崎光、佐藤達也、坂本昌人、Cherry)だっただけに音作りも非常にやり甲斐があったし、サトルも気合い十分で札幌・仙台などは本当に感動的なライヴだった。

その合間に少年の頃からの憧れだったRCサクセションの仲井戸麗市(チャボ)さんとの再会・初PAがあり、これは嬉しかったとか燃えたという以上にこの仕事を続けていく原動力をもらった。

10月、かしぶち哲郎(ムーンライダーズ)さん恒例の仙台でのレストランライヴ。
一昨年ライヴ録音したものが、ようやくCD化になったのもホッとした。

10月末から坂本サトルの弾き語りミニツアー。
一緒に全国を回るようになって4年?チームワークと信頼関係の大切さを再確認するものになった。

平行して春に続き水森かおり、そして矢沢洋子(永ちゃんの娘ね)。

それから記憶に新しいザ・コレクターズの素晴らしすぎる仙台2days。

12月に入りHip-Hop/R&B専門レーベルのNo Doubt TracksのZeppでの所属アーティスト総出演のスペシャルイベント、The黄昏カラアズがOpeninng Actを務めたスウェーデンの歌姫Maia Hirasawaのカフェライヴ。

幹mikiのdarwinでのワンマンはバンドアレンジなどもやったのでとても大変だったが、とても好評で来年への大きなはずみになった。
来年春にはアルバムを出す予定だが、とても楽しみなお知らせがそのうち出来ると思う。

12/21にはNHK-FMの公開生放送ライヴ。
ドロシーリトルハッピー、熊谷育美、SHANTI(トミー・スナイダーの娘さん)、坂本サトルAcoustic Band。
若いながらも非常に歌唱力もムードもあるJazzyなナンバーを歌うSHANTIは、いっぺんでファンになってしまった。

12/22は「びすた〜り」という仙台の長町にあるレストランでのディナーライヴ。
坂本サトル氏との今年最後の仕事は、締めにふさわしい素敵な夜になった。
詳しくはサトルのオフィシャルblogを参照して欲しい。
何かここにきて、いい感じに抜けてきた頼もしさがある。

そして12/25のPA仕事納めは下北沢Club Queでの浅田信一&メランコリーズ。
1年ぶりの信ちゃんのソロを見に、フロアはぎゅうぎゅうの人で溢れた。

最近は高橋優くんのサウンドプロデュースやライヴサポートで忙しく、兄貴分としての役割も含めとてもいい仕事をしてるなぁ〜と思っている。

それでもやはり、信ちゃんにはフロントに立って歌をうたって欲しい!と願わずにいられないライヴだった。
あの魅力的なメロディーと声は日本の音楽シーンに必要だし、もっともっと多くの人に聞かれる(聞かせる)べきだ、というのが僕の正直な意見である。

サポートしたコータロー氏は相変わらずの飄々とした存在感でまわりを優しく包み込み(もちろんギターもコーラスもすごい良かった)、はっちゃんは嬉しそうな顔で真心の鍵盤プレイを聞かせてくれた。
2人とも本当にGood Job ! だった。


まぁ、そんな感じでザッと思い返してみたが、本当に濃密な時間を過ごせた。
書ききれなかった他の仕事も、ひとつひとつ意味あるものとして刻まれた。

だけどこのまま終わる訳にはいかない。
もっともっとハートを込めて音に接していきたいし、このカタチになりつつあるイイ感じを、来年へつなげて花を咲かせないと。

音楽が紡いだものではあるが、やはり最終的にはHeart to Heartの信頼関係の上に成り立った、プロ同士のプライドと技の交流でありたい。

ただ懐かしむ間柄になるには、僕らはまだまだ早すぎるのだ!


love & ambition.
by higehiro415 | 2010-12-31 12:15 | 日記