佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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お陰さまでソールドアウトとなりました!
ありがとうございます。


お待たせしました。
先日前フリした来年の企画ライヴの詳細を発表します!

浅田信一 ソロアコースティックライヴ
『MARTIN,GIBSON & ME』in SENDAI presented by GROOVE COUNCIL
日時:2013年2月10日(日)18:30 open / 19:00 start
会場:SENDAI KOFFEE CO.(センダイコーヒー)
※僕の友人がやっているいま仙台で人気の雰囲気抜群のくつろげるお洒落なカフェです。
仙台市青葉区春日町4-25パストラルハイム春日町1F
ttp://purple.ap.teacup.com/sendaikoffeeco/

料金:前売り¥4,000(1ドリンク別途)※定員50名限定

チケット予約受付は下記メールのみとなっています。
groovecouncil@gmail.com
【ASライヴ係】お名前・ご住所・連絡先・ご希望枚数を明記しお申し込み下さい。
※但し定員に達し次第受付は終了させていただきます。


そんな訳で計画していたのは、単独では10年振りとなる信ちゃんの弾き語りライヴ仙台公演なのだ。
でもこれは前々から練っていたわけではなく(もちろん来年どこかのタイミングで呼びたいと考えてはいたが)、1/14の下北沢440でのチケットがすぐに完売して程無く、思い立ってすぐに連絡し交渉したもの。

プロデュースなどで忙しいだろうし、冬は寒いし(スタッドレスタイヤ持ってないらしい:笑)すぐには難しいかなと思っていたのだが、快く「やりましょう!」と言ってくれ実現することになったのだ。

東京だしどうしようか?と迷っている間に完売し1/14を泣く泣く諦めた東北のファンがいたのも知っていたし、彼がブログに書いた「新年のソロアコースティックライブはSMILE初期の曲から『無常の世界』まで僕自身のキャリアを総括する内容になると思う。そして僕のことを心から応援してくれている人達を前にじっくりと話もしてみたい。そう、ちゃんと向き合うということ。自分とも、リスナーとも。」という文章に感銘を受けたこと、この2つが僕の心を大きく揺さぶったのである。

仕事で全国あちこちに行くとはいっても、やはり仙台に住みながら地元の人達が少しでも元気になるような音楽でのアクションを起こしたいと常々思っている身としては、何か使命感みたいなものもあった。(もちろん全国各地からのお客様も大歓迎!)

そしてあの文章。9.28の主催イベントが興行的にコケてしまい(もちろん内容には自信がありとても満足しているが)実はかなり落ち込んでいた。
しばらくイベントの企画は物理的にも精神的にも無理な状態だったが、あれを目にして自分にもすごく重なる部分もあり「あと1回だけ頑張ってみようかな」と思えたのである。

何より10年振りの信ちゃんの弾き語りをあのカフェで聴けたりしたらどんなに素敵か、と妄想が(笑)膨らんでいったのだ。
もちろん何かひと工夫を凝らそうとも考えている。

話が長くなってしまったが、ただのライヴではない想いの詰まったライヴなのである。想いなどここに書く必要はないのかもしれないが、やはり言葉で伝えなくてはいけないこともあると思うのだ。

最後にメールでの僕らのやり取りの一部を公開。
日程が決まり2/10になんかやるよ!と告知してすぐweb上での知人からの書き込みによりその日は仙台で山崎まさよし、堂島孝平、おおはた雄一などのライヴがあると発覚した時のものである。

A「日程練り直しましょうか。(笑)」
H「いや大丈夫だよ!w」
A「ライバル多くないすか?」
H「そうかもしんないけどあまり被る気もしないし、心から応援してくれる人というコンセプトに逆にハマる気もするんだけど。」
A「ですね。了解です。がんばりましょう!」
by higehiro415 | 2012-11-27 19:21 | 告知 | Comments(9)

Reasons

何度も発言しているが、僕はプロフェッショナルという言葉にこだわっている。
いや言葉というより自分がそうありたい!ということなのだが、ではいったいプロフェッショナルとはなんなのだ?という自問自答も繰り返す。

総じていえば専門家としてそれで生計を立てているということなのだろうが、僕の中でのニュアンスはちょっと違う。

もちろんプロというからには、アマでは太刀打ちできない技術だったりクオリティーだったりがあるのは当然なのだが、音楽(音)という嗜好品を仕事にしている以上は万人受けするなんてことはあり得ない。

だから僕の場合で言えば仕事を頼んでくれるミュージシャンの満足度が何より大事で、それには客観的に聴いてくれるスタッフやお客さんがイイと思ってくれなければ元も子もないのである。

そう考えると前述した技術やクオリティーだけの話ではなく、相性とかセンスとかアイディアとか人柄とか存在価値とか、とにかくオリジナリティーのある総合的なことが必要となってくる。

若い頃はとにかくスキルアップすれば仕事が増えるという錯覚があった。
向上することはいいことだし間違ってはいないだろうが、そこには自分が描く理想だけがあって、まわりのことを考えない傲慢さがあったように思う。

スキルを磨くということは上へ上へと昇ることだとも思っていた。
しかしこの世界に入って30年が経とうとしているいま、それは横の幅を広げるためのものだと実感している。

まぁそんなことを取り留めもなく考えていると、僕の中でのプロフェッショナルというのは高い技術や品質は当たり前で、そこに愛情だったり感謝だったり思いやりだったりをきちんと込められていることだと思い至るのだ。

だからこそ知恵を絞り、それを実現するために腕を磨く。
しっかりアイデンティティーを持って仕事、いや生きていくことがプロへの道のりなのではないか。

そして何故プロにこだわるかというと、そのスキルは今自分を必要として仕事を依頼してくれる仲間たちへ感謝の意を込めて還元していきたいと願うからだ。

社会人としては失格なのだろうし語弊もあるが、元々あまり興味がなかったお金儲けは昨年の震災以降さらにどうでもいいことに思えてきた。
営業が苦手だということもあるが、ただ仕事を取ってきてこなすということに意義を見出せない。

もちろん生活しなければならないので綺麗事ではいけないのだが、自分だけが得をしたりいい思いをしたりするよりも、みんなで喜んだり笑ったりしたい。

もともとこのblogだって裏方稼業の僕が何かを語ることで、これまで見えなかった側面を知ってもらう機会になり、音楽や人にもっと興味を持ってもらえるといいなぁという想いから始めたのである。
だから何か仕事をしても何でも書いているわけではなく、それが本人からあまり語られていない時や、本当に心の底から伝えたい時にしか書いていないのだ。

結局何を言いたいのか毎度のことながらわからなくなってしまったが、今年もあと2ヶ月を切り、来年には50歳になるという心境なのでお許しを(笑)


話が脱線してしまったが、幸いにもそんなプロフェッショナルを感じさせてくれる仲間や先輩や後輩と仕事をさせてもらっている。
その人たちのためにも、ここで歩を止める訳にはいかないのだ。
道はまだまだ続く。
by higehiro415 | 2012-11-08 20:14 | 日記 | Comments(3)

歌謡フォーク

先月から作業しているCD制作だが、最後の歌入れも終わりあとはMix(Track Down=TDとも呼ぶ)とマスタリングを残すのみとなった。
当初はもっとサクッと終わらせる予定だったのだが、やっているうちにずいぶんと凝ったものになっていく…というか自分がそうしているのだけれど(笑)。

この作品は一般の方からの依頼なので詳しく書くことは出来ないのだが、簡単に説明するとこうだ。

依頼主Oさん(♂会社員、推定56歳)は昔ギターが趣味でフォークソングを歌っていて、その頃作った曲を作品として残しておきたいという願いを抱く。

どこでそんな風に思ったのかは訊いていないが、もしかすると自分の老いを感じたのかもしれないし、昨年の震災でそう思い付いたのかもしれない。
とにかく何かがきっかけとなり、自分の作品を初めて音源化しようと思い立つ。

そしてそれをCD化するなら何十年か振りに新曲も作り、自分ではなく歌が上手い知り合いのGさん(♀推定31歳)に歌わせたらいいんじゃないか?と想像する。

そんな自分なりのドラマを行きつけの飲み屋で話すOさん。
たまたまその飲み屋の店主は音楽畑出身で、それなら具体的に相談に乗りますよとなり、僕のところにアレンジとレコーディングの依頼が来たのである。

予算も限られているのでアレンジはギターとピアノのシンプルなものにし、レコーディングは僕の自宅や仲介者のバーでやりましょうと打合せした。

収録したいともらった原曲は4曲。生ギターと歌のみで、イントロや間奏などもほとんど無く、2曲は昔のもの、あと2曲は新曲だという。
メロディー以外はお任せします、と頼まれ持ち帰る。

確かに昔のフォークソング的なニュアンスで良くも悪くもみな同じようなテイストの曲だったが、Gさんの歌声は素敵でOさんのメロディーは印象的で味があった。

ギターとピアノを弾きアレンジをしているうちに、なんだかいろいろ閃いてきて、試しにベースやリズムも入れてみた。
すると4曲それぞれの色合いが明確になり、ミニアルバムとして考えるとなかなかいい感じになるのではないかと予測できた。

M1は情緒的なムード歌謡、M2は昭和の歌謡ロック、M3はカントリー調の軽やかなフォーク、M4はムーディーなポップス。
そんなイメージで簡単なデモ音源を作って、方向性がこれでよいか確認する。

相手は一般の方なのでデモの意味が通じなかったようで、打ち込みのリズムが気になるとか、ノイズが入っているとか、もう少しアコースティックにとか注文が来たが、それはこれから全部きちんと差し替えますと説明する。

肝心の方向性だが、最初聞いた時はいろいろ楽器が入ってるし雰囲気が大きく変わった曲もあり面食らったが、何度も聞いているうちに良いと思えてきたという微妙な答えであった。

もっと完成品に近い形で聞いてもらうために、すぐにオケ作りに入る。
ドラムは予算の関係で打ち込みだが、なるべく機械に聞こえないように細かな部分まで時間をかける。

ベースを弾きギターを何本か重ねキーボードを入れる。頭の中にはあるけど弾けないピアノやオルガンは友人Mに頼み弾いてもらった。
テイストの幅を広げたいので何ヶ所かのギターソロは仲介者Kに弾いてもらう。

音色やフレーズは歌詞や曲のイメージを一番に決めていく。
音を重ねすぎてぼんやりしてしまった箇所は、音を差し替えたり抜いたりで試行錯誤した。

こうして出来上がっていった歌入れ前までのラフのオケはとても気に入ってくれたようで、これまで他人行儀だったOさんとGさんが笑顔で優しく接してくれるようになった(笑)。

さすがにボーカルはスタジオで録ったほうがいいと判断、Gさん生涯初のボーカルRECは予定の倍の時間がかかったが、いいものが録れた。
細かい音程とかより、気持ちのこもったテイクを採用。あとは僕が細かいEditをすればいい。

こんな感じで昨日から孤独なMix作業に取りかかっているのである。
結局300枚くらいプレスして国分町界隈の知人とかに販売することになったようで、マスター納品締切りの明後日まで、時間の許す限り作業したい。


ここまで時間と手間をかける予定ではなかったのに、どうしてこうなったのか。
その原因は2つだ。

1つは僕の凝り性な性格。
2つめはOさんの純粋な思い。

凝り性と簡単にいっても、そこには僕なりの気持ちもある。
プロとしてのプライドという言葉に置き換えてもいい。

依頼主にとって僕はどこの誰かもわからない存在だし、相場ほど高くないとはいえお金も払うわけで、正直どんなもんだろうと思われていたに違いない。
だからこそというか、やっぱりプロに頼むと違うんだなぁと思ってもらえなければプロが存在する意味がないし、お金をもらう以上は相手の望むことが最低限で、プラスαこそが自分にしか出来ないサービスだと思うのだ。

それに自分が描いたイメージに近付けたいという、音楽職人の血が騒いだこともある。

そして自分の作品を形に残しておきたい!というOさんの気持ちは、この歳になるとすごくよくわかる。
しかもどうせやるならちょっと格好付けられる内容のものにしたい!という音楽好きの男心は嫌いじゃない。出会った縁というのもある。
RECの時のOさんの顔は普段のスーツ姿とは違う少年の目をしていた。

もし仮にこのCDがOさんの人生において最初で最後の作品になるとしたら、作品の良し悪しは個人の判断なので別として、少なくともアレンジや演奏から音まで任された僕が手抜きなどしていいはずないのである。
低予算の素人ものなどという上から目線でやっつけたら、僕はこの先音楽にひどいしっぺ返しを喰らうだろう。

先程と矛盾するかもしれないが、利益効率という意味ではプロとして疑問符がつくやり方かもしれない。
それでもこれが自分のスタイルだし信念なので、これでいいのである。

いくらコンピューターが進化して音楽作りが機械頼みになっても、そこは聴くのが人である以上、作り手のマインドというのはやはり音になって表れるのではないか。


はじめはなんか変な仕事が来たなぁ〜と思ったのも事実だが、作業をしながらいろいろと気付かされることの多い、とても勉強になる物件なのだった。

やってみなければ分からないことってほんと沢山あるなぁ〜と感じながら、締切りまで粘ります!


追伸
プロ云々と書きましたが、演奏者としてはアマなので悪しからず(笑)
by higehiro415 | 2012-11-07 02:30 | 日記 | Comments(8)