佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

<   2013年 10月 ( 3 )   > この月の画像一覧

11月〜12月のライヴ企画

来月、再来月のライヴ企画です。
どちらも自信のラインナップですので、是非チェックしに来て下さい!

f0210751_2159464.jpg

札幌で出会った不思議な魅力を持つシンガーソングライター・すずきゆい。
Newアルバム「えくぼのおまもり」を引っ提げ、東北初登場。
かなりの個性派!
翌日11/9(土)には仙台錦ヶ丘のHILLSIDE Shops & Outletsにてインストアライヴあります。

Tae-chuは仙台を拠点に活動している注目の男女ポップスユニット。
今後サウンドプロデュースさせてもらうことになりましたので、お披露目ってことで。

前日11/7(木)はこの二組で、福島県いわき市のburrowsにライヴ出演します。


f0210751_22069.jpg

そして12月はこれ!
東京からTHE HIGHを迎えて、The黄昏カラアズの企画イベント。
真夜中ギターも一緒に出演してくれることになりました。
The黄昏カラアズは無謀にも(笑)アナログ盤の7インチシングルを制作中で、この日会場限定で販売が決定。
音源はいまMix中ですが、かなりイイものに仕上がりそうです。乞うご期待!

開場時とバンド転換時は、僕が素敵なアナログレコードをプレイします。

ということで上記のお問合せ・ご予約は下記メールにて絶賛受け付け中です。
groovecouncil@gmail.com

よろしくお願いします!
by higehiro415 | 2013-10-23 21:59 | 告知 | Comments(2)
ANALOG MONKEYS(古市コータロー×浅田信一)の初ツアーが、大量の笑いと興奮と名曲とハッピーと、そして旨いもん&アルコール消費と共に終了した。

いや10/28の東京ファイナルが残っているので終わったわけではないのだが、旅が終わったという意味で、ネタバレしない程度に振り返っておきたいと思いPCに向かっている。
BGMはもちろん、旅の最中に各地でゲットしたアナログ盤数枚だ。
f0210751_11171432.jpg


10/9(水)
台風は去ったようで、飛行機は何事もなく仙台空港を飛び立った。
初めて利用するLCC(各安航空会社)Peachで大阪へ前乗りしたのだが、大きな不便もなく、金額(9千円)を考えるとかなり使えるという印象。
f0210751_10102552.jpg

本来なら翌日10日に移動して大阪で2人と合流する予定だったが、初ツアーを記念して作ったグッズの一部の納品がぎりぎりになったため、直接大阪の会場に発送。その検品作業をするため、ひとあし先に大阪へ行くことになったのだ。
f0210751_10114828.jpg

夕方に到着し作業を済ませ、森山公一(オセロケッツ/The Ma’am)からの連絡を待つ。彼は大阪公演の2日間、オープニングゲストとして演奏してくれることになっていた。
合流したあと、CDも売っているBar「The MELODY」に向かった。夏に別件で大阪に来た時、ひとり探索中にたまたま見つけた店である。
AORとハワイアンの名盤CDを取り揃え、カウンターでは酒が飲める。マスターは昔POPEYE(雑誌)に連載を持っていたこともある、知る人ぞ知る音楽通だ。
f0210751_10112632.jpg

予想通り、森山とマスターは音楽や共通の知人の話題で盛り上がる。僕は店内に流れる素敵な音楽と注文したコロナビールでほろ酔いになりながら、このツアーの成功を妄想していた。

*****
アナモンの初遠征ライヴ(仙台)を開催したのは昨年の3月、それからずっと、いつかまた地方開催を企画したいなぁ〜と考えていた。

今年の2月、信ちゃんのツアーで大阪へ行ったときの打上げで、一緒に飲んでいた仲間から「アナモン、大阪でもやって欲しい!」と直訴され、仙台以外でも是非!!という各地の皆さんからのメールやTwitterでのメッセージを同時に思い返す。
酔っぱらった信ちゃんと森山も「いいねぇ〜。企画して下さいよ」と相槌を打つ。

もともと仙台で開催したのは僕の地元というのが大きな理由なのだが、それは大震災によって心に傷を負った仙台(東北)の人たちに、何か音楽でハッピーなプレゼントをできないだろうか?というのが、そもそもの目的であった。
だから他の土地での主催は正直考えていなかったのだが、各地の人が熱望してくれて本人たちがOKしてくれるなら、何カ所か遠征するのもいいなと背中を押されたのである。

そこで、大阪から東京に戻った日の中打上げにコータローを誘ったところ、信ちゃんへの労いで飲み会に駆け付けてくれた。
僕はさっそく2人にアナモンのツアー話を持ちかけた。そうしたら「この前仙台でやってさ、他の場所でやるのも面白いと思ってたんだよねぇ〜」と首を縦に振ってくれたのである。

それでも「オリジナル曲をやるわけでもないし飲みながら楽しく歌うだけのおれたちで、チケット買ってもらっていいのかねぇ、いつも思うけど…。まぁ演奏は真剣にやってるけどさ。」と2人は真顔で言う。

でもそれがアナモンの魅力だし、それを見たいという人が全国にいるんだから!それに音楽うんぬんじゃなく存在というか、もちろん2人のギターと歌も聴きたいけど、なんか生きてく元気が出るんだよ、アナモンのステージはさ。
東京ではいつも完売で、東京まで見に来られる人ばかりじゃないし、とにかくアナモンを他の所にも届けたい!今の日本にはアナモンが必要なのよ(笑)!と僕は訴える。

こうして初のツアーへ向けてのスタートラインに立ったわけだが、沢山の方がアナモン熱望の想いを伝えてくれ僕にこの行動を起こさせてくれたこと、そしてコータローと信ちゃんがそういう皆さんの想いを受け止めてくれたこと、それこそがすべてである。

仙台に戻った僕はすぐに2人のスケジュールを確認し、各会場を押さえる。忙しい2人にも関わらず大阪・札幌・仙台の3公演という奇跡的なスケジュールが組めた。
さらにキャンセル待ち多数の大阪は、追加公演までやれることになる嬉しい想定外。
あとは徐々に準備していくのみである。あの日から約7ヶ月。長いと思っていたがあっという間だった。

*****
ふと我に返ると、カウンターの上部に取り付けられたテレビでRock’n’Roll of FameのDVDが流れている。
錚々たる出演者の演奏を肴にあれやこれやと盛り上がり、2軒目は中華屋、3軒目は寿司屋と森山と飲んだくれてしまったのだった。

信ちゃんとは昔メーカーが同じSONYで数年前は浅森坂というユニットもやり、コレクターズは高校の時から好きで聴いていたというので、森山も嬉しくて明日が待ち遠しいようだ。
素敵な前祝いになった。


10/10(木)大阪追加公演
コータローと信ちゃんは予定通りの新幹線で新大阪に到着。迎えに行った僕と3人でジャンボタクシーに乗り込み、心斎橋まで移動する。
f0210751_1013715.jpg

車内ではこの日の会場のこととか森山は元気か?とか、すでにちょっとはしゃぎ気味で、愉快な旅の始まりとなる。
ホテルにチェックインしたのち会場Soap opera classicsへと向かう。ここは神戸のシンガー竹下咲ちゃんに紹介してもらったナイスな場所だ。

会場入りして間もなく森山も登場。信ちゃんの開口一番は愛あるジョーク。
「おいっす。今日の打上げ会場どうなってる?コータローさんが満足する店、もう用意してあるんでしょ?(笑)」
f0210751_10134635.jpg

サウンドチェックに続いてのリハは何曲かの構成やコード確認、森山とも1曲セッションするので、そのチェック。
f0210751_1015045.jpg

この日のステージドリンクはマッカラン12年と白ワイン。差し入れのビールはリハ後にプシュッと。
f0210751_10154485.jpg

物販コーナーは現地の仲間たちがスタッフとして手伝ってくれる。特に大阪はバンダナのデザインをお願いしたCKもいるので、なおさら陳列に気合いが入る。
f0210751_10161495.jpg

楽屋ではアナモンの2人と僕とでこんな会話。
「物販おれたちも手伝う?」
「マジで?」
「うん。こんな機会ないし、そのほうが喜んでもらえるでしょ」
「そりゃ有り難いけどさ。まぁ、あとは状況みてだね」

会場は静かに客入れの瞬間を待っている。
f0210751_10181556.jpg

開場すると初めてのアナモン来襲に、フロアは不思議な熱気に包まれていた。
まずは森山の登場。いつものご機嫌な感じでカントリーミュージック/マーム/オセロケッツのナンバーと、極上のオープニングを飾ってくれる。

そしていよいよアナログ・モンキーズの出番だ。
大きな歓声と拍手に包まれ2人が登場し、挨拶のMCをしながらテーブルの酒を飲み、ゆったりとライヴがスタートする。
f0210751_10191799.jpg

初めてのアナモン体験者も多いせいか、はじめはやや緊張気味の客席ではあったが、2人の息の合った面白トークと昭和の名曲で時間が進むにつれ、徐々にほぐれていく。
f0210751_10212219.jpg

この日のセットリストはアナモンでよく演奏される曲が多く、そこに今回のツアーのために加えた新曲2曲。
曲順はなんとなく決めてあるようだが、気分で入れ替えたりどちらかのトイレタイムでソロをやったりと、とにかく自由奔放なライヴだ。
f0210751_10205819.jpg

コータローには「アナモンは音がどうのとかじゃないから、ライヴ感覚でうまくやってもらえばいいよ」と言われているものの、やはり僕の本番中の仕事としては、あの曲だったらボーカルにディレイかけたいなとかギターにリバーヴかけたいなとか、音はいいに越したことはないので、演出のひと手間としていろいろ考えてはいる。

気分で変わるのでセットリストは無く、次に何がくるのかPA卓のフェーダーから指を離せずにいたりするのだが、それでもオーディエンスの皆さんと同じように楽しんでいることには違いない。僕も完全な観客フィーリングである。
f0210751_10214764.jpg

アンコールは森山も登場し、まさかの現代アイドルのナンバーをセッション。
f0210751_1022111.jpg

ライヴが終了しこの日のために作ったコラボCDR(開場時にもこのCDを使用)から、Late for The Sky/Jackson Browneでお別れだ。
このコラボCDRについては先日のブログに書いたが、マスタリングが終わって2人にサンプルを送ったとき、すぐに「ナイスコンピ!」(信ちゃん)、「CDRすごくいいね!」(コータロー)とメールが来たことを付け加えておく。

帰り支度のお客さんは、みんな顔を紅潮させている。
MCでも言っていたように、2人の部屋に遊びに来て一緒に飲んでいるかのような、そんな感触のライヴだ。
笑いとフリーダムに溢れ、数々の名曲に2人の愛ある解釈であらたな息吹が吹き込まれる。
f0210751_10234491.jpg

リハ時の言葉通り、2人が物販コーナーに顔を出してくれた。この男たちに限っては、なかなかお目にかかれない光景である。
買っていただいたグッズとお釣りなど渡しているのが、妙におかしかった。
さすが人気者なだけに、撮影され握手攻め。これじゃかえって混乱を招く恐れがあるという判断で、この企画は残念ながら初日だけのものとなった。
f0210751_1024476.jpg


打上げは、たこ焼きをつまみながらワインをがっちり飲む。
コータロー、信ちゃん、森山という3人の才能あふれる個性的なミュージシャンが、たこ焼きを食べながら音楽談義に花を咲かせる。お互いの活動に対しての意見交換などもしていて、とてもいい光景だった。
翌日のセットリストの話も飛び出す。基本曲以外は、全公演変えて挑むことが決まった。

店の白ワインが底をついたので、この日はお開き。
しかし「ヒロさん、まさか帰るわけじゃないですよねぇ?」という悪魔のような(笑)森山の声に誘われ、2人を見送った後かすうどんを食べに行ってしまった。


10/11(金)大阪公演
朝、ホテルの部屋で物販の整理をし、待ち合わせの10:50きっかりにロビーへ下りると、コータローと信ちゃんはすでにソファーにいた。
この日は3人でインディアンカレーを食べよう!と決めていたのである。
僕だけ昼に別件で打合せが入り、ランチ時間とかぶるから2人で行ってきなよと言ったのだが、開店の11時行けば間に合うから3人で行こうよ!となり、ホテルを出て長堀橋まで向かう。
f0210751_10255453.jpg

卵は邪道なんだよ、と持論を展開するコータローを尊重し(笑)ノーマルカレーを堪能したあと僕は京橋まで打ちあわせに。コータローと信ちゃんは本屋と中古レコード屋に行きたいらしく「んじゃ後ほど」と別れた。

僕は某会場を下見したあと、喫茶店で打合せ。
f0210751_10261327.jpg

一旦ホテルに戻り荷物を持って、この日の会場CUBE CAFE diningへ向かう。
ここは経営の関係で店名が変わったが、何度か来ていて顔見知りのスタッフもいるし昨日に続いて現地の仲間が手伝ってくれるので、アナモンの2人にはセッティングが終了するくらいの時間に来ればいいよ、と1人で会場入り。
f0210751_10264796.jpg

伝えていた時間より早く「暇だから来ちゃった」とコータローが到着。ほどなく信ちゃんもやってきてサウンドチェックが始まる。
f0210751_1027510.jpg

昨日気になった部分とやっていない曲の確認、森山とのセッションのリハ。これは前日の曲はウケがイマイチと感じたらしく、別曲に変更。
入り時間をギリギリにしたので、あっという間に開場時間が近付く。

僕は音をいじりながら、お店のスタッフに客席のイス配置を指示したり、当日券の電話問合せに対応したりとバタバタだったが、各セクションのスタッフのお陰で本当に助かった。

開場している間に楽屋に行くと、アナモン+森山がシャンパンを飲みながらiPhoneから流れる音楽を聴いている。この音の路線はアリだね、とかああだこうだ言っていた。何か相談しているようで、とても楽しそう。

時間になりオープニングゲストは昨日に引き続き森山公一。昨日とは違う曲を持ってきたが、まさかのメロ飛びハプニング。本人は相当焦っただろうが、それでも彼の人柄と魅力は十分に伝わっただろう。やはり希有な才能を持つミュージシャンである。
f0210751_10272618.jpg

セットチェンジをし、いよいよアナモンの2人が登場。昨日より30人ほど多いオーディエンスの拍手は、会場のウッディーな響きと相まってやはりひと際大きく感じる。

「昨日しゃべり過ぎたんだよね」とか言いながら、この日もしゃべりは止まらない。
それでも少しいじったセットリストも含めて、リラックスした中にもメリハリのある選曲とMCで、会場は大いにわき上がる。
f0210751_1028869.jpg

本番中はライヴの心地よさとお客さんの楽しそうな表情、そして2月にここで飲んだ時にアナモンin大阪の可能性が始まったんだよなぁ〜とか、なんだか夢を見ている気持ちになる。アルコールも飲んでいたが、酔っていたわけではない(笑)。
f0210751_1029043.jpg

信ちゃんのステージドリンクは今夜もマッカラン12年(これはツアー中持って回る予定)、コータローはシャンパンボトルをラッパ飲み。いつものようにだんだんと酔いが回ってくる様は、妙に男らしい部分と少年のような可愛らしさ両方を垣間見れる。
f0210751_10345086.jpg

2時間強で本編が終了し、アンコール2曲。そして森山を呼び込みセッション。
大いに盛り上がり大阪公演は幕を閉じた。
f0210751_10352982.jpg

終演後急いで会場を現状復帰させ、そのまま打上げに突入。
森山とも話したが、アナモンのライヴは一歩間違えば宴会芸のようになってしまいかねないのに、そうならないのが凄い。
歌謡曲をこんな解釈で歌うのかとか、洋楽のフレーズをさりげなくプレイに取り入れていたりするコータローのギター、そして信ちゃんの声と歌唱力が光る。
森山は嬉しそうに「若いバンドマンにも是非見て欲しいわぁ〜」と言っていた。

信ちゃんは「コータローさんの何ともいえないギターの呼吸感が最高なんすよね」と言う。
これはとても感覚的なもので本人にしかわからない部分だが、言葉にしなくてもフィーリングで演奏し合えるということだろう。そしてそれが心地いいということだ。
2人の実力もそうだが、ここら辺の関係性がアナモンの大きな魅力の1つとなって発散されているのである。

「さすが、コータロー」
「いやいや、信ちゃんがうまく合わせてくれるのよ。オレを気遣ってさ」
「いやいや、そんなことないすよ。コータローさんのセンスですよ」
「いやいや、オレは別に」
「いやいや、コータローのフィーリングは効いてるよ」
「あっ、そう!?」(笑)
f0210751_10355226.jpg


そろそろな時間になり宴会はお開き。
「森山、元気でね」と言うと「そんな寂しいこと言わんといて下さいよぉ。もうちょっとだけ行きましょ!」
部屋に戻ると言っていたコータローも、森山の気持ちを察したのか付き合うと言う。またも悪魔のささやき作戦(笑)により一昨日の寿司屋へ。

一杯だけのつもりが3~4杯飲んで部屋に戻りスマホを見ると、昨日に続いてTwitterやFacebookやメールに、大阪で開催したことに対するお礼や感想のメッセージがいくつも届いていた。

感謝されたり褒められるためにやっているわけではないが、やはりダイレクトに反応があると喜んでもらえたことがわかり安心するし、今後の励みにもなる。
中には「仙台が羨ましいと思っていた」というものもあり、ちょっと嬉しいというか、本当にやって良かったなぁと思いながら眠りにつく。


10/12(土)
札幌までの移動日。昨夜は飲んでいてすっかり忘れていた物販の手持ち分振り分けを、部屋で作業。結構な荷物なので札幌分だけ手持ち、仙台分は発送することにした。
f0210751_10362223.jpg

フライトが14:30だったので、午前中のうちにレコ屋とランチを済ませ、早めに空港に移動しようと11時から行動することになっていた。
集合時間ちょっと前にロビーに下りると、またもやコータローはすでにいた。すぐに信ちゃんも下りてきた。

昨日2人がみつけたレコ屋がよかったというので、さっそく3人で繰り出す。それぞれが好きなコーナーでレコードを見るのだが、必ずや誰かが誰かに「これ持ってる?」とか「こんなの見つけちゃった!」とか「これ、いいアルバムだよねぇ〜」とか声を掛ける。それがまた楽しい。
3人ともただのレコード好きという風貌でもなく謎の雰囲気が漂う。さながらレコードマフィアみたいだなと、撮った写メを見て笑ってしまう。
f0210751_10364331.jpg

上の写真をTwitterに載せるとすぐにリプがきた。「○○でしょ?そこ好きな店だよー。ハンティング楽しんで!」現ソウルフラワーユニオンの高木克からで、レコードマフィアがここにもいたかと笑ってしまった。

それぞれお気に入りのアナログ盤を購入し、11時半になったところで心斎橋を闊歩しランチに向かう。
f0210751_1037024.jpg

この日は「とん平」という定食屋。これも前日の夜に相談して決めていた。2人はミンチカツ定食、僕は野菜炒め定食を頼む。
3人でお互いのおかずを一口もらい合う女子のような光景が、ここにはあった(笑)。
f0210751_10372576.jpg


予定より少し早かったがホテルから荷物を引き上げ、バスに乗って伊丹空港まで行く。
手荷物カウンターがけっこう混んでいて、僕らは今夜の札幌ナイトをどうするか呑気に相談しながら数十分が過ぎた。
ようやく順番がきてコータローがカウンターに行くと、なんか様子が変だ。何事かと思うと、ヘビー級チャンピオンのパンチをまともに喰らったかのような衝撃が走る。
「佐藤クン、おれたちの飛行機、伊丹じゃなく関空らしいよ」
f0210751_10374485.jpg

一瞬何のことか理解出来ず、混乱しながらチケットを見ると確かに関空と書いてあり「伊丹から何とか飛べませんか?」としどろもどろで訊くのが精一杯だった。
当たり前だが無理で、伊丹からの札幌行きは満席だという。
完全に僕の勘違いであった。関空は遠いから伊丹からがいいなと飛行機を予約した。いや予約したつもりだったのだが、関空からのエアーチケットを買っていたようだ。

2人に申し訳なさすぎて「ごめん!」という言葉もちゃんと出てこない。コータローは冷静に「まだギリで間に合うんじゃない?」と腕時計を見ていた。
バスも出ているが時間的にそんな余裕はない。伊丹から関空は車で約1時間。ちょっとでも道路が混んでたらアウトだ。
早足でタクシー乗り場へ行き、乗り込む。運転手に「関空まで。1時間位で着きますか?」と訊ねると、こちらの焦りを感じてか「50分で行くよ!」という心強い返事。
なんだか安心して3人とも居眠りに落ちる。

こうして無事に僕らは、関空から札幌行きの飛行機に乗った。タクシー代2万2千円は痛いが、お金には換えられない事態であった。
「本当にゴメン!タクシー代も今夜のメシ代も、おれが持つから許して!」本当にこのときは、せっかくの楽しい旅に傷をつけるような気がして落ち込んだ。
「佐藤クン、バンドだったらちょっと焦るけど、おれたち3人だしね。しかしタクシーの運ちゃんにはシビれたね。頼もしかったよねぇ。」
「せっかく安いチケット取ったのに通常料金になっちゃいましたねぇ、ヒロさん。あはは。」
この人たちと一緒で良かった!と心底思う。
コータローはこの事件を「関空事件」と名付けてくれた。
f0210751_10381476.jpg

空港から友人の車で札幌に到着した僕らは、部屋に荷物を置いてすぐ、出迎えてくれたコロンビアの担当Sさんらと一緒に夕飯に出掛けた。
コータローおすすめの塩ジンギスカンを食べに、ススキノまで歩く。
さすがに30℃ほどあった大阪からなので、13℃の寒さが身に沁みるが、逆にそれが心地よくも感じる。秋はこのくらいがいいではないか。
f0210751_10401280.jpg

入った店は見るからに隠れ名店の趣で、確かに塩ジンギスカンは美味であった。あまりジンギスカンが得意ではない僕がそう思うのだから、そうとう旨い。
近海でとれた魚介類の刺身も絶品だった。
f0210751_10384348.jpg

気分よく飲み話もはずむ。
コロンビアのSさんが「ツアーだと一緒に行動するから仲良くないと大変ですねぇ」と言うと、すかさずコータローが「ふつう一緒に行動なんかあんまりしないよ。俺たちなんて朝メシも待ち合わせて食ってんだから!」と何故か自慢げに答える。
信ちゃんも「まるで修学旅行みたいで楽しいっすよ!」と笑う。
何ともいえない温かい気持ちになった。

アナモンを地方の皆さんに届けたい!という想いから始まったこのリトルツアー、気が付けば僕らが一番楽しんでいる。
そしてそんなフィーリングが出るのがライヴだとしたら、このツアーは普段のアナモンライヴとはひと味違うものとなっているはずだ。
チケットを購入してくれた方に発送の時に同封した「彼らの魅力が全面に出た愉快な人生劇場でもあります。」という言葉が、頭の中でまた浮かぶ。

締めはラーメンに決めていた。前夜からである(笑)。
いい仕事をしている老舗の名店にて、醤油ラーメンを食す。これまた美味!
f0210751_10391492.jpg

こうして札幌1日目の夜は更けていった。


②に続く。
by higehiro415 | 2013-10-17 11:35 | 音楽 | Comments(4)
10/13(日)札幌公演
朝8時半。モーニングを食べよう!と昨夜約束していた。
予約したホテルがなかなかにいい感じで、ここなら朝食も期待できるとコータローが言うのだ。
ロビーに下りると(また、すでに!)コータローはいた。すぐに信ちゃんも来るが、部屋のスリッパで来たため注意され、靴を履き替えに戻る。

コータローと僕は先にバイキングの列に並ぶ。おかずを取り分けながら「佐藤クン、パン派?」「派というほどではないけど、朝はたいがいパンだね」「おれ、コメ派なんだよなぁ」と和食コーナーに行ってしまった。
靴に履き替えてきた信ちゃんは洋食コーナーに並んでいる。

テーブルに遅れて座った信ちゃんの皿を見てコータローが言う。
「信ちゃんもパン派かぁ」
「コータローさん、ご飯ですか?」ひじきや漬け物など、綺麗に更に盛り付けてある。
「うん、そうなんだよね。なんかさ取るおかずで性格出るよねぇ。信ちゃん洋食のおかずだけで、佐藤クンはパンメインでさ。でも何か旨そうだな、パン派のほうが。」
「旨いっすよ。コータローさんも明日はパンにしたらいいじゃないすか!(ニヤニヤ)」「だな。よし、明日はパンにしよう!」
こんな朝食だった。
f0210751_1041469.jpg

ランチ前にはまたもやレコードを掘りに行き、それぞれ数枚をゲット。
f0210751_10411479.jpg

ちょっと長居してしまったため急いでラーメン横丁まで歩き、席があいていた店に入る。残念ながらここがイマイチで、すでに夜のラーメンリベンジを誓う。
スープがぬるかったのだが、急いでたから早く飲めて良かったけどね!とポジティブに変換するアナモン一行だった。

会場の円山夜想(マルヤマノクターン。通称マルノク)へ移動。僕は何度か仕事に来ているし信ちゃんは2回目。知人がバイトしているし、店長がいつもフレンドリーに接してくれ、常連のような気分になる。
f0210751_10435826.jpg

リハはいつものように確認程度だ。
ツアーに出て4日め、昼間はいろいろ行動して夜は飲み続けているので、さすがに2人とも少しだけ疲れているようにみえる。
ツアー慣れしているとはいえ、最近じゃ週末だけライヴみたいな風潮があるから、もしかするとこんなに連続で旅をしているのは久しぶりかもしれない。
しかしそれはドンヨリとしたものではなく、いい意味で力が抜けているような印象を受けた。
f0210751_10423322.jpg

ここのPA卓はレジカウンターの下にあるので、本番中はステージが見えないし、音もフロアのほうに行かないと聞こえづらいので、僕はちょっと念入りに音作りをする。
こういう場所ではシミュレーションと想像力が物を言うのだ。
大阪の2日間、なかなかいい感じで音を出せたので、今日も札幌の方々にアナモンの魅力がより伝わるようにしたい。

楽屋がちゃんとあるのだが、Barカウンターが気に入ったのか、客入れ時はここで飲んでいよう!ということになった。
開場とともにシャンパンのコルクをあけ、僕ら3人は恒例の乾杯。物販コーナーの目の前で座って飲み始める。
f0210751_10442160.jpg

あまりにも自然すぎて、ドリンクや物販を買いに並んでいてもこちらに気付かない人もいる。もちろん途中で気付いて皆びっくりするのだが。そんな様子も面白かった。
4公演の中で札幌が一番定員は少なかったが、物販コーナーが賑わっていたのは嬉しい。新聞記者の友人Kさんが手伝ってくれた。感謝。
f0210751_10471381.jpg

時間になり2人が登場する。会場が沸く。
大阪は結局しゃべりすぎちゃったなぁ〜と言いながら、この日も舌好調。Barコーナーで飲んでいたこともあるのだろう。3〜4曲目には早くもコータローがトイレ行きたい!という事態に。
ライヴ自体はセットリストが少し変わったことを除けば大きく違わないが、2人ともトイレタイムが多かった(笑)のと、どこか振り切れたテンションだったような気がする。
f0210751_1048652.jpg

これまで何度かアナモンを見てきたが、やはりツアーという魔法なのか、パズルのピースがピタッとはまる感じが更に絶妙だ。
曲と場面によってそれぞれが前に出たり引っ込んだり、そのバランスの良さが最高なのだが、やはりそれは相性と信頼関係とリスペクトがあってこそのものだと思える。

MCでは関空事件のことも暴露され、むしろその愛情表現に胸がスッとした。
トイレ帰りの信ちゃんが客席からコータローに野次を飛ばすなど、本当に仲のいい友達同士の関係も伺える。
かと思えば暴走気味のコータローをそっとサポートするようなハモリやギターは、彼の繊細な優しさが滲み出ていたように思う。

札幌のオーディエンスの皆さんが、心底楽しそうに笑ったり歌ったりしているのを見て嬉しくなった。
最後のほうのノリノリの曲では、目の前にあった照明卓をいじってライトをリズムに合わせピカピカさせてしまったが、それもあの雰囲気でついつい手が出てしまったのだ。

とにかく今夜も最高に楽しいライヴであった。
f0210751_10483324.jpg

会場での打上げも、楽しい飲んだくれ集会となった。
そしてホテルに戻る前に、本当にリベンジしようと前日のラーメン屋へ寄り、満足して締めたのであった。
f0210751_19332680.jpg



10/14(月)仙台公演
朝8時。今朝は仙台に移動してのライヴということで、朝食は少し早めにしようと、昨夜ホテルに戻ったときに決めた。
そしてまたしても!5分前のコーちゃんが先にいた。なんだか悔しい。信ちゃんは「なんでいっつも早いんすか!w」とクレーム(笑)。

今朝は3人ともパン派である。「コータローさん、米食わなくて大丈夫すか?w」と信ちゃんがジャブを入れる。
出発時間の確認、空港に着いてからのランチのことなど相談しながらのモーニング。
f0210751_10492050.jpg

いったん部屋に戻って出発の準備。僕は航空チケットを何度も確認する。大阪のように空港が2つあるわけじゃないので心配ないのだが、ちょっとしたトラウマになった(笑)。
ま、念を入れて確認するという学習をしただけでも、よかったのかもしれない。

10時前にホテルを出て新千歳空港へ。
ちょいと土産を買いラーメン道場へ直行した。「けやき」で食べようと決め行列に並ぶ。
f0210751_10495995.jpg

久しぶりのけやきの味噌ラーメンは、やはり安定した美味しさだった。2人は味噌バターを注文し食べている。
旅も終盤だねぇ。楽しかったね。などとラーメンをすする平均年齢46歳であった。

飛行機に乗り込むとすぐに全員が爆睡。着陸直前に僕と信ちゃんは起きたがコータローはまだ寝ていたようで、着陸して振動した瞬間にビクッとして目を覚ましたのを僕は見逃さなかった(笑)。

車で今夜の会場SENDAI KOFFEEまで移動。道路が空いていたので予定より15分早く着いた。
信ちゃんは今年の2月に続き2回め、マスターの田村くんに挨拶する。コータローは初なので紹介したのだが「ここ本当のカフェなんだね。カフェライヴってやったことないんだよね」いまさら!?信ちゃんと僕は初耳だった。
どうやらカフェスタイルのライヴハウスだと思っていたようだ。
f0210751_10504928.jpg

早くこの会場に慣れるためか、さっそくギターをケースから取り出し弾き始める。
信ちゃんもギターを取り出し合わせ始める。まだ残っていたお客さんはラッキー。
f0210751_10511497.jpg


ここはテーブルやイスを移動しPA機材をすべて持ち込んでセットする。機材は取りにいく時間がなかったので後輩Mに頼んでいたが、セッティングからバラしまでやってくれて助かった。
物販も友人や仲間が6人ほど手伝ってくれたが、3人は放送業界の仲間、あとは喋り手さん、ベーシスト、20年以上前に僕の下でバイトしていた今や旅館の若女将。本当に心強く有り難い。

サウンドチェックはさらに軽めで終了。さすがに4本めともなると、最低限の確認だけでOKだ。
会場の準備が整い、いよいよ旅の締めくくり。外に並んでいたお客さんが、続々と店内に入ってくる。
f0210751_10535977.jpg

アナモンの2人はというと楽屋代わりに用意した車には乗らず、PA席のところでまたまた飲み始めている。
そこ、おれの席なんですけど〜(笑)と思いながら、僕も乾杯。
f0210751_1174143.jpg

ライヴ本編は…もう何も言うことはない。
さらに楽しそうな2人に、会場全体が身を委ねているような温かい一体感。恒例のトイレ〜ソロタイムもあり。
f0210751_1056583.jpg

f0210751_10571256.jpg

コータローがMCで「きょうはパーティーだ!」と言い放ったが、まさにそんなハッピーフィーリングあふれる、この旅最長の2時間40分のライヴとなった。
f0210751_10572838.jpg


打上げは別会場にて。12名が参加してくれ、この旅を惜しむかのような宴会となった。
最後だからと2人から締めの言葉をもらったのだが、これには痺れた。
このツアーをやれて幸せだったということ、僕が大切にしてきたコネクション(協力者)のことをちゃんと感じとってくれていたことが、よくわかる言葉であった。

真心を込めて企画・制作・音響に取り組んだが、手作りゆえに1人では到底手が回らないこともあり、各地で協力してくれる仲間や会場のスタッフに助けられ、お客の皆さんにも応援していただき励まされたからこそ、このツアーが成立したのである。
(来ていただいた方々には、立見で見えにくかったとか、その他いろいろ不手際もあり申し訳ありません!)

いや誰がやってもツアーはやれたし、素晴らしいライヴを展開することは間違いないのだが、今回のように温かい空気感に包まれたかどうかは定かでない気がする。
そして、魅力溢れる人間性を持つ素晴らしき音楽家2人が、ツアーを心底楽しんでくれたこと、これに尽きる。


10/15(月)解散
11時にホテルに迎えに行くと、いつものように時間よりちょっと早くコータローと信ちゃんが出てきた。
車で5〜6分、いろいろ話をする時間もなく仙台駅に到着する。
駅ターミナルの降車場に車を停め、2人のスーツケースとギターケースを下ろした。
「またファイナルで!」「おつかれ〜」

ここが僕の地元とはいえ、取り残される気分でちょっと寂しくなる。
後ろ姿を見送りながら考える。
f0210751_10581659.jpg

ツアータイトル「堕天使たちのヴォヤージュ」を地でいく旅だったなぁ。
自由意志をもって堕落し神に離反した天使達が繰り広げた、5日間の探検旅行。
ウェルカムボードに僕が勝手に記したEnjoy The Music, Enjoy My Life!というテーマを、彼らは多くの人たちに身をもって届けてくれたのではないだろうか。
f0210751_111458.jpg

それはもはや音楽を超えた、ある種の人生哲学といってもいい。2人のコントラストが織りなす至福の時間は、ストリート感覚にあふれたエンターテイメントの極致だ。

またツアーを企画したいという反面、気安く恒例化したくないという複雑な想いも今はある。
それでも3人で過ごした5日間は、一生忘れることが出来ない大切な思い出として胸に刻まれ、これからの僕の人生を左右するであろう。

願わくは各地で参加された皆さんにとって、素敵な思い出と明日への元気になっていますように。
f0210751_11151176.jpg

奇跡のリトルツアー、ここに終焉。
ファイナルでまた会いましょう!
f0210751_1025434.jpg

帰りのサプライズグリーン車はボーナスだよ!(笑)
by higehiro415 | 2013-10-17 11:32 | 音楽 | Comments(6)