佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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T君。

5年前のオープン以来行きつけのカフェがある。

そこのホール担当T君が今月いっぱいで辞めるというので、先日ランチを食べがてら顔を出しに行ってきた。

まだ33歳と若いし客商売の才能もあるので、いつかは独立していくのだろうなと思ってはいたが、いざ辞めるとなると寂しいものである。

そのカフェは街からだいぶ離れた場所にあり、たまたま車で通りかかって見つけたのだが、入って30分後にはファンになっていた。

ヨーロッパアンティーク調の内装も好みだったが、天才シェフが作る料理が抜群に個性的で美味しかったし、何より人懐っこいT君と雑談を交わしているうちにすっかり仲良くなってしまったからだ。

オープンして間もない頃はまだお客さんが少なく、昼間からビールなぞ飲みながら新作料理の味見をしたり、宣伝の相談にのったり、音楽による空間演出について講釈を垂れたりしていた。

まぁ程なく店の持つ魅力が口コミで広がり有名になっていったのだが、そんな時もT君はマメにメールをくれた。

「カップルが多い時にかけるロマンチックなCD作って下さい!」とか
「イベントやりたいので知恵を貸して下さい!」とか
「店内で花見やりたいので桜の木を譲ってくれるとこ教えて下さい!」とか。

図々しいのも困り者だが、あっさりし過ぎの草食系はもっと酷いと感じている僕には、放っておけない弟みたいな存在だったのかもしれない。

2人の絆としてしまっておきたいので公表はしないが、独立のために辞めると先日送られてきたメールには、心打たれる言葉が綴られていた。

しかし本人に向かって寂しいなどとは断じて言わない。

Boys be ambitious ! 
夢に向かっていく若者を引き続き応援するのみである。


この話のついでにもうひとつ。
よく行くハンバーグ屋さんとかラーメン屋さんとか、個人経営で跡継ぎや弟子もなく切り盛りしている店が何軒かある。

もし、おやじさんが倒れたり亡くなったりしたらどうなるのだ?と、よく思う。
誰かが店を継いだとしても、この味は消えてしまうのかと何とも言えない想いに囚われる。

おそらくは先のことなどあまり考えてなくて、いまの技を全うすることに必死なのだろう。
もしくは自分の味は自分にしか出せないと考えているのかもしれない。

自分も職人の一人であるから気持ちはよくわかる。

それでもファンがいる以上、こちらの勝手な言い分ではあるがこの味を残して欲しいと願う。
無くなってしまったら楽しみが減ってしまうではないか!

この世で無くなってしまってもいいものは、エゴによる憎しみと争いだけなのだ。

Love & Dreary...
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by higehiro415 | 2010-03-18 09:47 | 日記