ミニツアー前半戦
2010年 11月 11日
例年との一番の違いは、別々の車で別々に移動していること。
いつもはサトルカーにPA(音響)機材とギターと物販をパズルのように隙間なく積み込み1台で全国を回っているのだが、今回は週末だけの開催で他の空き日はお互い他の仕事が詰まっているということで、別々に動いたほうが効率がいいだろうとの判断でこうなった。
サトルの車には楽器と物販、僕の車にはPA機材を積んで現地で合流しているのだが、積載に余裕があるのと自分の予定で移動できるので何かと便利ではある。
しかし車の中で交わすバカ話や(ほんと中学生レベル!w)次のライヴへのミーティングが出来ず、移動中の買い食いもそれぞれ1人なので、なんだか寂しくはある。
それでも会場に着けばいつもと同じように仕事はスムーズに進むのだから、これは培ってきたコンビネーションの為せる技であろう。
このツアーの醍醐味は各地の主催者がイベンターではなくファンの方々ということと、様々な場所(会場)でライヴを行うというところ。
主催者については「私の住む町でライヴを開催したい!」と手を挙げてくれた方々なのだが、いわゆるライヴ運営に関しては素人である。
なので僕が連絡を取り合い運営のお手伝いもやっているのだが、皆さん立派な社会人なので困ることはほとんどない。
それどころか情熱があるので一生懸命に宣伝などもやってくれるし、何より歓迎ムードの中会場に行くのは、やはり気分がいい。
様々な会場というのも、なかなかに楽しめる。
カフェなどのお店もあれば公民館やライブハウスや酒蔵、歴史的建造物やロッジ、お寺の本堂などなど。
とにかく音を出せてお客さんが集まれる環境であれば、機材を持ち込みどこででもやる。
同じ機材を使っていても、これだけ会場が違うと音の響きがまったく違うので大変といえば大変なのだが、その場所の雰囲気を利用した音作りにチャレンジするのもやり甲斐がある。
そんな訳で前半戦をここで振り返っておこうと思う。
10/31 Sat. 山形県山形市:カフェ フォーラム
ツアー初日は映画館に併設されたセルフサービスのカフェ。
初めての会場だった。
初日ということで早めにリハをやりたかったのだが、夕方近くまで通常営業のため、こっそりと機材だけ搬入し待機。
まぁ、その間に楽屋で打合せが出来たし、サトル本人も本番の準備作業などあったので結果的には良かった。
16時半になり慌ててセッティング開始。
猛スピードで機材をつなぎ込み17時過ぎには音出しができた。
そして予定通り18時に開場し、18時半を少し過ぎて本番が始まった。
1部は本人もMCで言っていたが、ライヴの感覚を思い出すのに時間を要したみたいだった。
山形入り直前まで、アイドルユニットのプロデュースと映画音楽の制作で、超多忙なスタジオワークを送っていたからだ。
こつこつと内側に入り込んでいくスタジオでの作業と、外側にエネルギーを放出するライヴでは、ベクトルが違う。
今までとはちょっと違ったセットリストにしたのも、戸惑った一因だったのかもしれない。
しかし、その初日の手探りの感じ、それはそれでレアなものに感じたのは僕だけではないはずである。
2部は「リハビリ終了!(笑)」のMCの通り、いつもの感じを取り戻しラストの曲まで。
とは言え、番外編のツアーなのでセットリストにも工夫があり、新鮮だった。
打ち上げは、昨年呑み過ぎた反省を活かし(笑)日本酒以外を程よくいただく。
11/3 Wed. 青森県八戸市:更上閣
サトルの地元でのライヴは、昨年に引き続きここ。
明治時代に立てられ国の有形文化財にも指定されている、和室の集会場施設。
客席は畳の上に座布団を敷き座ってもらうのだが、なかなかライヴではお目にかかれない光景だ。
ステージは簡易絨毯を敷いてスペースを作っただけなので、サトルは裸足でライヴを行う。
僕はテーブルに機材を置いてあぐらをかいてPAをやるのだが、ちょっと足がしびれるのだけが、たまにきずだ。
セットリストも改良を加え、場所の雰囲気と地元の歓迎ムードで、ライヴはとてもアットホームなものになった。
しかし木造の古い和室というのは、音の響きも温かい。集まってくれたお客さんの歌声も気持ちよく響く。
打ち上げは昨年同様、屋台を貸し切りにして乾杯!
しかし翌日に仕事のあった僕はキリンフリーで我慢し、素敵な特製スウィーツを平らげ途中退席で仙台へ戻る。
カラオケは次回だな(笑)。
11/7 Sun. 宮城県登米市:登米祝祭劇場小ホール
今回唯一の会館ホール(3年連続)。
リハ前に、はっと汁をいただく。旨い!
ここは会館なので照明演出も可能だし、何より思った通りに音が鳴る素直な音響特性を持つホールだ。
とあるアイディアもあり、ボーカル用のエフェクターを1台多く持ち込んだが、大正解だった。
ライヴは、エンターテイメントな感じがより濃く出たものになった。
音や照明の効果もあっただろうが、それ以上にサトルの即興的な演出やMCが冴えていたように思う。
この日を待ち望んでいたお客さんも多くいて、拍手と声援がすごかった。
打ち上げでは、主催者側のお子さんの出し物(ギター演奏)やサプライズバースデーなどもあり、和気あいあいと呑む。
僕は主催の方のお子さんとの交流に精を出していたが、
これも心が温まる登米での楽しみのひとつなのだ。
いつも一生懸命手伝ってくれる、会館職員の協力にも感謝!
そして明後日から後半戦。
まずは新潟(長岡市)での、お寺ライヴである。
これも見もの!