佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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幹・アルバム制作日記⑦

2/28
最新シングル(CM曲)でもある『ハレル夜』ピアノバージョン再録。

先日アレンジし直したものをピアノ担当の松尾ちゃんが整理&工夫してきてくれた。
練り直しただけあってスムーズにピアノの録音が進む。

人気のあるナンバーだけに(子供にもわかるポップさがあるようだ)これまでの感じを越えなくては!というプレッシャーがあったが、完全に新しく生まれ変わった。

よりメロディアスでロマンチックなピアノの響きに大満足。
ライヴで何度も弾いてくれているので、幹ちゃんの呼吸を知っているプレイが光る。

そして1曲だけアレンジ途中の『sakura color』を仕上げる作業に移る。
スタジオエンジニアでもある磯村氏と僕がアレンジ担当で、この曲だけは2人でスタジオでアレンジしながら仕上げるやり方で進めている。

リズムトラックとベースは録り終えていたので、仮で入れてあったキーボードパートに取りかかる。
磯村氏が提案する基本フレーズを僕が鼻歌(笑)で修正し、それを磯村氏が弾き直すという何とも初歩的なやり方だが、昔バンドでやっていたような楽しい共同作業だ。

迷った箇所はアイディアを出し合いながら何とかエンディングまでこぎつけ、ベーシックトラック完成。
あとは上モノ(ホーンとギターをオーバーダブの予定)とボーカルを録るのみ。
幹ちゃんの魅力のひとつであるソウルフルな側面を、うまく伝えられたらなぁと思う。

夢中になっていたおっさん2人、気付いたら深夜3時になっていた。
なるほどナチュラルハイになるわけだ(笑)。
グルーヴをいい感じに出すタイム感の難しさを再認識した日でもあった。


3/1
すでにバックトラックが出来上がっている何曲かの幹ちゃんのボーカル録り。
素晴らしいテイクの連発で、昨日の疲れも癒されながら歌入れが進んで行く。

当然だがこのアルバムの最重要ポイントは歌なので、繊細にしかし感覚を大事にしつつOKを出さなければならない。
楽器と違い、ボーカルはどこでOKにするかが非常に難しいところだ。

多少ハズしたりしてもそれが味になる場合もあるし、ピッチやリズムが完璧でも何か響いてこなかったりする場合もあるからだ。
細かいところを気にし過ぎて、小さくまとまってしまってはつまらない。
それに長時間歌っていると、喉の変化で声の響きが変わったりもする。

幹ちゃんの場合、絶対音感があるからかほとんどNGテイクはないという驚異的な歌唱力ではあるが、演奏を気にし過ぎたり集中力を欠いたりするとやはり魅力(表現力?)が半減する。

とはいえ普通に考えたら十分以上なのだが、ずっと彼女の歌声を聴いてきているし、アルバムコンセプトでありタイトルにもなる幹ちゃんの『声』の魅力を最大限にパッケージしたいと思うと、やはりベストなものを!となるのである。

何より歌に一番厳しいのは幹ちゃん本人でもあるのだ。
そんな中、胸の奥にずっしりと響くテイクが録れたので、ひとつひとつの曲にようやく魂が宿った感じがする。

絶対にいいアルバムになると、ようやく確信できた。


3/2
佐藤達哉氏がピアノアレンジ&プレイを担当してくれる『ジェントルライオン』の再録。
あらたなアレンジが浮かんだところもあるようで、もう1回チャレンジすることにした。

前回同様、達哉さんと幹ちゃんが同時に演奏&歌を録音。
はじめクリックを使ってみたがタイム感がジャスト過ぎて面白くないので、やはりクリック無しで微妙に揺れる感じを録ることにした。

かなり難易度の高いピアノプレイを自分で考えてきた達哉さんは「うわ〜難しい!」と悲鳴をあげながらも、完璧に弾けるまで相当多めのテイクを録った。
彼のスタイルは天才肌ともいうのか、瞬間のひらめきを大事にしているように見える。

それにシンセをオーバーダブして更に達哉さんがこだわったソプラニーノリコーダー(すごい小さな縦笛)を入れる。
草原を駆ける優しいライオンのイメージが、音になって溢れ出す。
幹ちゃんのボーカルはピアノに導かれるように力強さを感じさせるものに。

そして完成!となるはずだったが、出来上がった音源を持ち帰った達哉さんから「もう1回だけチャレンジさせてくれ!」と連絡が入った。
僕も音源を持ち帰って何度も聞いたが、確かにどこか物足りなさがあり承諾した。

明日(土曜日)に再々録するが、三度目の正直だけに最高のテイクが録れるだろう。


そんな感じで、音録りに関してはゴール目前といったところだ。
こんなに1つのことに熱中している自分は久しぶりなので、疲れてるとはいえ心地よく、疲労感はまるでないから不思議である。
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by higehiro415 | 2011-03-04 19:37 | 音楽