佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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ザ・コレクターズ 2012みちのく2days_3.10仙台篇

前日の余韻とアルコールが程よく残ったまま目が覚めた。
そういえば今日の客入れBGMの相談をしていなかったなぁ〜と思い、パジャマのまま選曲に勤しむ。
前回のみちのくツアーは確かModsっぽいロック系のものにしたのだが、今回はどうしようかなぁ?

もらっていたSEとセットリストから、めりはりを付ける意味でも60~70年代のMOTOWNナンバーにしようと決める。
約30分だからだいたい12~3曲なのだが、選んでいたら40曲を越えてしまった。それほどMOTOWNは名曲だらけだということだ。

開場してお客さんが少しずつ増えていくフロアを想像する。自分が観客になったつもりで選曲していく。そうすると曲の流れは違和感無く自ずと決まっていくものである。

次に服装で悩む(笑)。
機材を運んだりセッティングしたり、本番中はPA席にいて目立たないので作業着でいいのだが、やはりこのバンドの時はちょっとめかしたくなる。

前日コータローに話したら「そりゃ寒いよ、佐藤クン」と言われたが、ゲットしたばかりのBen Shermanのウインドブレーカーをアウターにした。黒とオレンジが基調なのでまるでジャイアンツの選手みたいにも見えるが、別にいいのだと開き直った。
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約束の11時に間に合うようにホテルへ向かう。まずは前日のアナログ・モンキーズの1人、浅田信一氏を仙台駅まで送るためだ。

新幹線までちょっと時間があったので昼飯を食べることにする。
牛タンがいいと言うので駅3Fの牛タン通りに行ったら行列ができていた。それじゃということで寿司通りの気仙沼あさひ寿司に入る。

信ちゃんが「ビール1本」と店員に告げる。
「いいなぁ。おれもこの後仕事がなければなぁ〜」
「何を言ってんですか。この時間ならまだ大丈夫ですよ。ヒロさんにとっては水みたいなもんでしょ?ドイツ人ならグビグビいきますよ」
「そっか、14時入りだしね。寿司にはルービーだよねぇ〜」
そんな感じでにぎり寿司ランチを終え、信ちゃんを見送ったのだった。

まだ時間があったのでアルコールを少し薄めてから会場に向かおうと、カフェでコーヒーを飲んでいたらメールがきた。
加藤クンからだった。
「今日はよろしく。おれだけ新幹線で向かってます。駅からライヴハウスまでってどんな感じだっけ?」
昨秋の時とまったく一緒だったので笑ってしまったが、タクシーにこう告げれば着くよと前回とまったく同じように教えた。そろそろ覚えてもいいのではないか?
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会場に行きライヴハウスのスタッフに挨拶し、軽く打合せをする。
東京から移動している楽器車に電話を入れ、今どこら辺を走っているか訊ねると、出発が遅れまだ福島を通過中だとのこと。14時半入りの予定だったが、この分だと15時は確実に過ぎそうだ。
楽器車到着前にメインとモニタースピーカーのチューニングを、練っていた秘策通りに終わらせよう。

別行動のコータローと加藤クンは14時半ころ会場にイン。お茶を飲んだり雑談しながら楽器車を待つ。
スピーカーのチューニングが終わり、客入れ時に流すBGMをチェックしていると、コータローがフロアの僕の隣に来て言った。
「これ誰の曲?」
「これはジャーメイン・ジャクソンの昔のやつ」
「いいねぇ。ウェラーみたいじゃん。っていうかウェラーそのものだよ」
「確かにねぇ。こういう感じ出してた頃のウェラーは良かったよね」
「だよねぇ〜。このCD、後でいいからちょうだいよ。昨日のBGMも一緒にさ。昨日のはアル・クーパーとか入ってたよね?」
「よく聴いてるねぇ〜。んじゃ明日にでも焼いて持ってくよ」
彼は本当に音楽が好きなのだろう。昨年の2月ころ連絡が来て「一足先に春を感じたいから春っぽい選曲CD作ってよ」と頼まれたのを思い出した。

小里クンとQちゃんを乗せた楽器車の到着は15時半過ぎだった。
急いで楽器をセッティングし、サウンドチェックになだれ込む。
会場であるenn 2ndは何度目だろうか。ステージ上の反響が演奏の邪魔をすることがあり過去メンバーも僕もこの音に悩まされてきたが、今回はギターアンプとベースアンプの後ろに吸音材のように幕を設置してみたら、これがだいぶいい。
ステージ上もやりやすくなったと言うし、フロアのほうも少しスッキリと音が響くようになった。
リハはほぼサウンドチェックだけで終わった。

ローディーの秦君とステージ上の整理をしていたら、すでに開場5分前だ。
リハの時間が短かったので余裕こいてたら、到着が遅れたのを僕らは忘れていたのだ。
素早く準備し開場に備える。

続々とフロアが埋まっていく様は、いつ見ても好きな光景である。
見慣れた顔、昨日見た顔、はじめて見る顔。作っていったBGMに合わせてリズムをとっている人もいる。

ステージ側から準備OKのキュー(合図)がくる。
BGMをフェードアウトし照明が落ちる。
間髪置かずにSEのPlayボタンを押す。
スピーカーからSEが鳴った瞬間に客席から「ウォー!」という歓声が沸く。今回は男性もけっこういるようだ。

メンバーが登場し定位置につき楽器を持つ。そして加藤クンが登場しセンターマイクの前に立つと、ギターがジャーンと鳴り響きオープニングナンバーを歌い始める。
瞬間的に興奮と緊張とで僕も手のひらに汗をかく。
最高にしびれるオープニングだ。
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blogには何度も書いたが、一昨年あたりからのThe Collectorsのライヴは本当にキレがいいと感じる。
ノリのいいロックな曲が続いていく。

昨年のアルバム「地球の歩き方」のツアーなので当然アルバムからの曲は多いが、もちろん過去の名曲たちも絶妙のタイミングで聴かせてくれる。
MCのときふざけて演奏したツェッペリンのRock and Rollは1コーラス続いた。
さわりだけ聴かせてくれたニューシングル曲(4.11リリース「誰にも負けない愛の歌」)は、彼ららしいファンタジーを感じさせるポップなロックチューンである。

日程が日程だっただけにMCで何か言うのだろうかと思っていたが、相変わらずの媚を売らない潔い姿勢を崩さなかった。
何も言わなくても「地球の歩き方」に収録された何曲かを演奏したというだけで、想いは十分に伝わってくる。彼らみたいなバンドは、それがかっこいいのではないか。

演奏はタフでリズム隊はこの上なくグルーヴィー。コータローのギターは唸り、加藤クンの声もよく出ていた。
個人的にはenn 2ndでは初めて満足いく音が出せた。ダイナミックさとクリアさ、そしてドラマチックさをなかなかバランスよく出せずにいたハコで、ようやくそれらを克服できたように思う。気持ちよかったぁ〜。
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終演後の打ち上げは、いつもの店へ。
くだらない話から真面目な今後の話まで、話題は尽きることがない。
程よく飲んだ頃コータローが言った。
「佐藤クン、まだスープ大丈夫かなぁ?」

そんな訳で、この日も例のマニアックなラーメン屋へ向かう。
コータロー、小里クン、Qちゃん、松本社長、取材でカメラを回してた花野さん、ARABAKIのプロデューサーS君、僕の7人が移動する。
狭い店なので全員が入れるかどうか心配で電話すると、今なら大きいテーブルが空いてるというではないか。ラッキー。
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ラーメン屋ではビールを飲みながらラーメン談義に花が咲き(笑)、みぞれのなか歩いてホテルへと戻ったのである。

歩きながらコータローが言う。
「佐藤クン、今日のスープの頃合いもヤバかったねぇ」


(盛岡篇に続く・・・)


3.10~11の客入れBGMリスト
Please Mr. Postman / The Marvelettes
This Old Heart of Mine / The Isley Brothers
Where Did Our Love Go / The Supremes
Live It UP / Jermaine Jackson
It's A Shame / The Spinners
I Heard It Through The Grapevine / Gladys Knight & The Pips
The Tears Of A Clown / Smokey Robinson & The Miracles
If I Could Give You The World / Heart And Stone
Shotgun / Junior Walker & The All Stars
More Today Than Yesterday / Kiki Dee
Dancing In The Moonlight / Wolfe
For Once In My Life / Stevie Wonder
I Can't Help Myself / The Four Tops
Jimmy Mack / Martha Reeves & The Vandellas
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by higehiro415 | 2012-03-15 09:53 | 音楽