佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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THE COLLECTORS、いわきフィーバー!

2012.3.18 sun.
この日の客入れBGM(いわき公演のために選曲)
Miss You / The Rolling Stones
Baba O'Riley / The Who
Dancing In The Street / Martha Reeves & The Vandellas
Lazy Sunday / The Small Faces
Yer Blues / The Beatles
Mr. Cab Driver / Lenny Kravitz
Strange Town / The Jam
Be My Baby / The Ronettes
Plastic Man / The Kinks
Gimme Love / The Troubadours

お客さんの入りも順調なので、オンタイムでいきましょうとイベンターのWさんが言った。
ザ・コレクターズにとって記念すべき初めてのいわき公演、これは同様にいわきのファンにとっても記念すべきことである。

動員を心配していたが100人越えのお客さんがフロアに溢れた。
期待と緊張を伴った、他の東北でのライヴとはちょっと違う開演前の雰囲気が新鮮だ。

ローディーの秦クンがチューニングを確認、メンバー準備OKのキューがきて僕はオープニングSEのスタートボタンを押す。
この日もセットリストは同じであったが、音も照明もステージの見え方も違うので、同じ感じはまったくしない。

このハコはとてもいい空間で好きな会場だ。
このスペースにしては天井が高いので照明器具が多い。ムービング(ライトが自動で動くやつ)まで付いている。ステージも高く広いので客席から見やすいし、音響特性も余計な響きが少なくてクリアに聞こえる。
つまりはショーとしてのスケール感が出せるということで、コレクターズにはピッタリではないか。

演奏は相変わらずドライヴ感満点で、ステージが広いせいかメンバーの動きも大きく見える。
メンバーも気持ち良さそうに演奏している。
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最初のMCタイム。
「いわきに住んでてオレみたいな人見たことないでしょ!?ま、東京にもあまりいないんだけど。」
加藤クンはいつもよりテンションが高いというか、はしゃいで嬉しそうに映った。
ここは簡単に挨拶して割とサクッと次の曲へいくのだが、もうちょっとしゃべっていい?とコータローに同意を求め長めのMCとなる。
もしかしたら、まだ緊張している様子のフロアを和ませたいと思ったのかもしれない。

いつもの愉快なMCと次々と繰り出される名曲の数々に、フロアが徐々に前のめりになっていくのを最後方のPAブースから見ながら、僕は音を紡いでいく。
押したり引いたりしながらどんどん加速していく今回のセットリストは隙がないというか、ドラマチックで個人的にはとても気に入っている。

このバンドはもちろん狭い空間でのパフォーマンスも一級品だが、動きのダイナミックさを体感するという意味ではやはりある程度の広さがあったほうがいいと思うし、このハコは地方にしては最適なのではないだろうか。
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加「コータローくんのお父さんは福島出身だし、おれのお母さんは新潟出身だから、なんか良かったね、新潟〜いわきって流れは。お墓参りツアーというか故郷探訪ツアーというか」
コ「ま、福島が無かったらオレはいなかったわけで」
加「新潟が無ければおれだっていなかったよ」
こんな2人のやり取りは、単なるジョークだけではなかっただろう。

怒濤の後半セットになだれ込み、熱い声援と拍手によるアンコール。アッという間にライヴは終わった。
そう感じるほど充実したライヴパフォーマンスだったということである。
ローディー秦クンにギターを無理矢理弾かせるという、コータローの悪ノリには笑った。
「な?本番ってのは楽じゃないんだよ!(ニヤリ)」

初めてコレクターズを見た人も多かったようで、飛び交うリグレイの数も歌に合わせた手の振りもいつもより少なかったけれど、帰り際の皆の顔はどこよりも高揚しているように見えた。
そう、本当に素晴らしいライヴだった。
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今回のコレクターズのツアー日程に、福島県いわき市が初めて含まれたことを事務所から聞いた時、とても嬉しかった。
嬉しかったというと語弊があるが、東北の中でも行ったことがない場所の皆さんに彼らのライヴを見てもらえるってことが単純に嬉しかったし、昨年のアルバムであんな風な歌を唄っている以上は、やはり福島沿岸部というのは避けて通れないのではないかと思っていたからである。

また、リハーサルの時にコータローのいとこが顔を見せにきた。一緒に来たそのいとこの息子は19歳でギターをやっているという。
リハ後の会話。
コ「ギターやってんの?んじゃ弾いてみなよ」
少年「え?いや、いいです」
コ「いいからいいから。ほらステージに上がってさ」
そして2人でステージに上がり、少年にギターを弾かせるコータローであった。

顔を真っ赤に染めながら少年が弾いたのは、ニルヴァーナだ。
面白がってQちゃんと小里クンが音を合わせ演奏する。ちょっとしたセッション大会になった。

コ「ステージで弾くってのは、そんなに楽じゃないだろ?(ニヤリ)」
少年のキラキラした目が印象的だった。きっとこの貴重すぎる経験は忘れないであろう。
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この日照明をやってくれたSonicのスタッフN君は「ようやく生コレクターズが見れます!」と、昨年別の機会でここを訪れた僕に熱く語っていた。

余計なお世話ながら動員を心配した僕の意を汲んで、いわきに住むロッキンボディボーダーのY君は今回のライヴ宣伝活動に快く協力してくれた。感謝!

加藤クンとQちゃんはスケジュールの都合でライヴ終了後すぐに東京へ戻り、残ったメンバーでの打ち上げは地元で人気の焼き鳥屋さん。
僕はあらためてコータローに言う。
「今回のセットリストいいね」
「でしょ?特に後半は神だね(笑)」


それとこの場を借りて、あの日最前列から3列目ぐらいに居た方に謝らねばならないことがある。
システム上の問題とはいえ、そこだけスピーカーの音がちゃんと聞こえなかったことだ。

楽器は生音で大丈夫だっただろうが、ボーカルが聞こえづらかったと思う。
それ以外の場所はイイ感じで音が聞こえていただけに悔やまれる。ごめんなさい!

メンバー、会場スタッフとも対処法を作戦会議したので、またここでやる機会があれば絶対にリベンジする。
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そんな反省会もおこないつつ順調に飲んだ。
20年前のツアー中、コータローが一時期通っていた北上の高校へ挨拶していこうと、メンバー全員と僕とで突然立ち寄ったという昔話が出たせいか、この日は何故か岩手・北上の話で盛り上がった。

そういえば、今回の東北ツアーに同行して1つ気付いたことがる。
コレクターズのライヴはボクシングのようだ、ということだ。
セットリストを考えるのがコータローだというのも関係あるのかもしれないが、まずは出鼻をガツンと攻め、その後じわじわと効いてくるジャブやボディブロウを放ちながら、時折効果的にフックやストレートを打ち込む。

インターバルをうまく使いながらコンビネーション良く足を使い、最後のラウンドで一気にインファイトでアッパーやカウンターで相手をKOする。

ドラマ性があってスカッとするのは、ここら辺に理由があるのではないか?というのが僕の勝手な推測なのである。


コータローと小里クンと僕で黒霧島のボトルを飲み干した頃、お開きとなった。

コンビニで買い物してホテルへ戻ることになったが、隣でコータローが囁く。
「佐藤クン、いま来た裏道に謎めいたBarあったよ」

そこを覗いて閉まってるか、よろしくない感じの店構えだったら大人しく帰ろうとトボトボ歩く。
そしたらまだ開いていて、様子を伺うとカウンターしかない渋めの店だった。

僕らは顔をニヤリと見合わせ、迷わずそのBarに入りマッカランをオーダーした。

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by higehiro415 | 2012-03-24 00:59 | 音楽