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佐藤ヒロユキ。仙台在住のMOD音楽職人(サウンドエンジニア&プロデュース/レーベルなどやってます)アナログレコード好き1963年生まれ。GROOVE COUNCIL代表。http://groovecouncil.jimdo.com/


by higemodern
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Reasons

何度も発言しているが、僕はプロフェッショナルという言葉にこだわっている。
いや言葉というより自分がそうありたい!ということなのだが、ではいったいプロフェッショナルとはなんなのだ?という自問自答も繰り返す。

総じていえば専門家としてそれで生計を立てているということなのだろうが、僕の中でのニュアンスはちょっと違う。

もちろんプロというからには、アマでは太刀打ちできない技術だったりクオリティーだったりがあるのは当然なのだが、音楽(音)という嗜好品を仕事にしている以上は万人受けするなんてことはあり得ない。

だから僕の場合で言えば仕事を頼んでくれるミュージシャンの満足度が何より大事で、それには客観的に聴いてくれるスタッフやお客さんがイイと思ってくれなければ元も子もないのである。

そう考えると前述した技術やクオリティーだけの話ではなく、相性とかセンスとかアイディアとか人柄とか存在価値とか、とにかくオリジナリティーのある総合的なことが必要となってくる。

若い頃はとにかくスキルアップすれば仕事が増えるという錯覚があった。
向上することはいいことだし間違ってはいないだろうが、そこには自分が描く理想だけがあって、まわりのことを考えない傲慢さがあったように思う。

スキルを磨くということは上へ上へと昇ることだとも思っていた。
しかしこの世界に入って30年が経とうとしているいま、それは横の幅を広げるためのものだと実感している。

まぁそんなことを取り留めもなく考えていると、僕の中でのプロフェッショナルというのは高い技術や品質は当たり前で、そこに愛情だったり感謝だったり思いやりだったりをきちんと込められていることだと思い至るのだ。

だからこそ知恵を絞り、それを実現するために腕を磨く。
しっかりアイデンティティーを持って仕事、いや生きていくことがプロへの道のりなのではないか。

そして何故プロにこだわるかというと、そのスキルは今自分を必要として仕事を依頼してくれる仲間たちへ感謝の意を込めて還元していきたいと願うからだ。

社会人としては失格なのだろうし語弊もあるが、元々あまり興味がなかったお金儲けは昨年の震災以降さらにどうでもいいことに思えてきた。
営業が苦手だということもあるが、ただ仕事を取ってきてこなすということに意義を見出せない。

もちろん生活しなければならないので綺麗事ではいけないのだが、自分だけが得をしたりいい思いをしたりするよりも、みんなで喜んだり笑ったりしたい。

もともとこのblogだって裏方稼業の僕が何かを語ることで、これまで見えなかった側面を知ってもらう機会になり、音楽や人にもっと興味を持ってもらえるといいなぁという想いから始めたのである。
だから何か仕事をしても何でも書いているわけではなく、それが本人からあまり語られていない時や、本当に心の底から伝えたい時にしか書いていないのだ。

結局何を言いたいのか毎度のことながらわからなくなってしまったが、今年もあと2ヶ月を切り、来年には50歳になるという心境なのでお許しを(笑)


話が脱線してしまったが、幸いにもそんなプロフェッショナルを感じさせてくれる仲間や先輩や後輩と仕事をさせてもらっている。
その人たちのためにも、ここで歩を止める訳にはいかないのだ。
道はまだまだ続く。
by higehiro415 | 2012-11-08 20:14 | 日記