On The Million Crossroads Rock
2016年 10月 18日
東北地方が今回2本だけというのは寂しい気持ちもあるが、ライヴ濃度から見れば倍以上の美味しさが詰まっていたことも確かだ。
こんな最高なバンドと、そして熱き優しきファンの方々と同じ時間を共有できる幸せを噛みしめている。
迷ったり遠回りもあったけど、自分もこうして30年間音楽への情熱を絶やさずにきたからこそ、ここにいられるのだと思う。
頑張っていれば何とかなる。
まさに彼らはそれを実証してくれようとしている。
もちろん類い稀な才能もあるだろうが、自分を磨き上げながら音楽に人生を捧げてきたからこその今なのだろう。
2日間とも文句のつけようがない圧巻のステージだったが、何ともカッコいいのは、ベテランならではの貫禄はあれど変な落ち着き感がないことである。
まだまだ進化していく過程みたいなものを感じさせてくれ、強烈にロックするダイナミズムと小気味よくロールするグルーヴは、リアルな生き様を刻み込む。
全国ツアーなのでどの場所がどうということはなく、ライヴである以上同じセットリストだとしても一本たりとも同じライヴにはならない。
だからという訳ではないが、自分がPAに指名される意味も踏まえ、担当する東北でのライヴが特別なものになるよう、すべてを注ぎ込んで音作りした。
バンドが奏でるアンサンブルと加藤クンのボーカルを、その生音の良さを損なわずにパッションと息遣いも含めてオーディエンスに届けられるように。
目に見えない耳に聞こえない、彼らの溢れだすロックンハートも音に乗せられればいいなと念じながら。